ラニーニャ現象で「今年は寒い」
今年の冬は寒くなりそうだ。気象庁はこの冬もラニーニャ現象が続くとし「寒冬」を予想している。政府は今夏に続いて今年12月から来年3月にかけて家庭に節電を要請する方針だが、「寒冬」となれば電力の需給状況は一層厳しいものになる。
総務省統計局のデータ(2021年10月〜2022年9月の家計調査、2人以上の世帯)によれば、冬場の電気料金は、ひと月あたり14,847円(1~3月の平均)。夏場の場合は11,662円(7〜9月の平均)なので、差額は3,185円。夏場と冬場の電気料金の違いは意外と大きい。
ラニーニャ現象とは東太平洋赤道付近の海面水温が平年より低い状態が長期間続く現象のこと。夏季は気温が高くなる傾向にあり、冬季は気温が低くなる傾向にある。ラニーニャ現象が発生した冬は寒くなるようで、今シーズンは厳しい冬になる可能性が高いといえそうだ。
省エネに加え暖房能力も
寒冬が到来する今冬商戦は、高いレベルの省エネ性に加えて暖房能力に優れた機種が注目されるだろう。
暖房強化モデルと注目を集めているのは、富士通ゼネラルが寒冷地仕様として発売した暖房強化型エアコン「ゴク暖ノクリアZNシリーズ」だ。8畳用「AS-ZN253N」~23畳用「AS-ZN713N2」の6モデルを揃えた。
特徴は除霜運転機能にある。一般的な室外機は霜が付着するといったん運転を停止して約4~15分間の除霜運転を行う。ZNシリーズは室内外機に同時に冷媒を流すバイパス回路を搭載。室外機に付着する霜の量が少ない間に暖房運転を継続しながら、約1~2分で霜取りを実施する「バイパス暖房」を開発した。除霜運転中でも暖房運転を継続できる。
暖房能力No.1を実現した新モデル
一方、外気温が氷点下の寒い朝や、帰宅直後のリビングルームなどでは強力な暖房が欲しい。ZNシリーズは一時的にパワフルな高温風を吹き出し、部屋を一気に暖める「あったかアップ」機能を装備した。
あったかアップ機能とハイパワー運転を併用することで、外気温-15℃の場合でも、最高約60℃の高温風で足元温度を最高約40℃まで強力に暖められるという。
ZNシリーズの中でも、特筆されるのは、2.8kWタイプの「AS-ZN283N2」。外気温2℃時の暖房能力は9.4kW。家庭用エアコンにおいて暖房能力No.1を実現した。APFは7.2、期間消費電力量も736kWhと、高い省エネ性も兼ね備えたプレミアムモデルだ。