大手家電量販の関係者によると、2014年4月の消費増税以降、実店舗の集客力は年率3%以上減少しているという。
仮に年間3万人の集客力をもつ店舗であれば、10年後は2万2,122人に落ち込む計算になる。1人当たりの年間購入金額を15万円とすれば、10年後は約11.8億円の売り上げが喪失する。
コロナを契機に消費者のデジタルシフトが急速に進めば、「実店舗離れ」はさらに拍車がかかるだろう。
一方、ネット通販の勢いはとまらない。コロナショックでアマゾンジャパンとともに、ネット通販売り上げを伸ばしているのがヨドバシカメラだ。
都心への外出規制、店舗の休業や営業時間の短縮、インバウンド需要の激減などのマイナス材料はあったものの、好調なネット通販事業で逆風を凌いでいる。
2018年度のネット通販売り上げは、前期比9.3%増の1,212億円。消費者のデジタルシフトによって、2019年度の2ケタ増は確実だろう。
700万点以上のアイテムを揃える

ヨドバシの強みは家電を中心に700万点以上のアイテムを揃えている点にある。力を入れているのは家電そのものだけではない。家電のアタッチメントや部品、消耗品などの品揃えが、他の家電量販とは比べ物にならないほど充実している。「家電でヨドバシにないものはない」と言われる所以だ。
基本的に店舗とECサイトの価格やポイント還元は同じ。価格交渉をすれば安くなるというわけではない。
調査会社のマイボイスコムによると、家電量販店の利用理由で「価格が安い」は減少傾向にあるという。「ヨドバシに行けば目当ての品物が見つかり、価格も信頼できる」という安心感がヨドバシカメラの強みになっている。