コロナ禍の3-5月のコスモス・ベリーズの卸売実績は業界水準を大幅に上回った。3月は前年同月比114.6%、4月同128.0%、5月同137.2%という高い実績だ(金額ベース)。
業界水準であるGfKのデータでは3月87.0%、4月83.4%、5月104.2%。家電量販では伸び率トップのコジマでも3月89.0%、4月104.5%、5月119.5%という実績だった。
コスモス・ベリーズとは、ヤマダ電機グループの家電卸で加盟店数は3,800店。家電最大手のパナソニックの系列店数に次ぐ規模だ。
ヤマダ電機の強力なバイイングパワー

コスモスの実績は、大手家電メーカー・販社の系列店ルートの卸実績と比較すると、その優位性が際立つ。
業界関係者の話によると、3-5月における首都圏地区の大手家電メーカー・販社の卸実績は、前年同期比70〜80%、中・四国地区でも同80%前後の厳しい状況だったという。
「3-5月は合展や個展などのイベント活動や訪問活動などの自粛が響いた上に、中国のサプライチェーンの破綻で、生活家電やAV機器などの売れ筋商品の欠品も大きく影響した」(業界関係者)。
売れ筋のモノ不足、欠品に応えたのがヤマダ電機の強力なバイイングパワーだ。取り扱い商品は15万アイテムにのぼり、コスモスではヤマダ電機の店頭在庫も直接仕入れられるスキームも用意(ヤマダ電機の直取りシステム)。コスモスの商品供給力がコロナショックで注目を集めている。