シャープは1月25日、オランダ照明大手のシグニファイのスマートライト「Philips Hue(フィリップスヒュー)」と家電操作の連携をスタートした。シャープとしては初めて他社製のIoT家電との連携となる。
意外に知られていないが、シャープのAIoTプラットフォームは家電、照明機器だけでなく住宅設備機器などにもつながり、独自のアプリで複数の機器を一括で操作できる。
今回のシャープと照明メーカーの連携はCOCORO HOME上で行っている。ここではシャープだけでなく、他社のIoT家電やIoT機器を操作できる。エアコンや照明機器、住設機器など複数の機器の一括管理も可能で、それらをまとめて操作できる。
ガス機器や家庭用燃料電池と連携
2020年5月には、AIoTプラットフォームを活用し、「COCORO HOME」アプリによって大阪ガスやノーリツ、リンナイなどのガス機器や家庭用燃料電池エネファーム(無線LAN対応モデル)などと連携するサービスをスタートした。
「COCORO HOME」アプリにガス機器を登録するとお風呂のお湯はりや、追いだきなどの操作ができる。その他の操作をしたいときは、「詳しい操作」ボタンを押せば各社のガス機器専用アプリが起動するという仕組みだ。
家電やガス機器との統合管理もできるので、「COCORO HOME」のアプリ内の「まとめて操作」に登録しておくと、帰宅時にエアコンとテレビの電源ON、お風呂のお湯はりといった複数の機器の一括操作が簡単にできる。
照明機器のIoT化
今回のシャープとシグニファイの連携により、「COCORO HOME」からスマートライト「Philips Hue」の点灯や消灯などの操作ができる他、Philips Hue専用アプリと連携すれば色や明るさなども変更できる。
複数の機器同士も連携できるので、IoT家電のユーザーベネフィットをさらに高められる。例えば、帰宅時にエアコンの電源を入れたり、給湯器のお湯はり、照明の点灯という複数の機器を同時に動かせるので操作の手間を省くことができる。
就寝時にはエアコンの設定温度を徐々に下げながら照明を暖色にして光量を段階的に下げる、テレビ視聴中はドラマやバラエティ、映画など番組情報と連携してジャンルに合わせた色に変更する、お風呂のお湯はりの完了をリビングの照明が点灯して知らせるといった使い方もできる。
その他にも、「エアコンの冷暖房と照明が連動し、照明の状態で体感温度を変えて光熱費を抑える」、「料理をおいしく見せる照明の演出」などといった提案も可能だ。
IoT家電は機器単独のオンオフや基本的な操作だけでは不十分。IoT家電同士が生むキラーコンテンツが「IoT家電」進化の大きなポイントになりそうだ。