業界トレンド

秋冬商戦「調理家電」の目玉とは

シャープが9月に発売した「ヘルシオホットクック(以下ホットクック)」の新モデルが、秋冬商戦の目玉として注目を集めている。新モデルは3機種。実勢価格は「KN-HW24G」(容量2.4ℓ、7万7,000円前後)、「KN-HW16G」(容量1.6ℓ、6万6,000円前後)、「KN-HW10G」(容量1.0ℓ、5万円前後)である。

「新モデル」3つのポイント

新モデルはクラウドサービスの充実、機器の省スペース化、新メニューの追加という3つのポイントがある。まず、クラウドサービスでは「COCORO KICHENレシピサービス」のコンテンツを充実した。

「ステップアップメニュー」では、ホットクックのヘビーユーザーが使いこなせるようになるまでの使い方を分析し、その結果をもとに、400以上のクラウドメニューからユーザーごとの使用状況に応じたおすすめメニューを提案する。

ユーザーの使用レベルに応じて1から99までのレベルが確認でき、使用状況に応じてステップアップできる。例えば、ホットクックビギナーには無水カレーなどの初心者メニューを提案。それに慣れてきたら、徐々に蒸し物や低温調理メニューなどへレベルアップしてもらう。ヘルシオを使いこなしていくうちに、料理のレパートリーが自然に広がっていくというわけだ。

初心者メニューから徐々にレベルアップ

また、季節の食材を使ったメニュー、ボルシチやトムヤムクンなど各国のメニュー、麺類などお昼にぴったりのメニューなどをリスト化した「クックリスト」もクラウドサービスに加えた。

機器の省スペース化では、容量はそのままで2.4ℓタイプの本体幅は約13%(395㎜⇒345㎜)、1.6ℓタイプは約9%(364㎜⇒330㎜)削減した。一般的なキッチンボードで電子レンジとホットクックがともに並べて設置できるようになったところがミソである。

新メニューの追加では、アイスクリームやホイップクリーム、ポテトサラダなどを加えた。改良ポイントは調理メニューに合せて最適なタイミングで具材をかきまぜる「まぜ技ユニット」。最大回転スピードを約2倍にアップすることで、お菓子作りなどに使える泡立てができるようになったという。

さらに、従来は加熱時のみだったかきまぜ機能を加熱前後の調理まで広げた。例えば、ポテトサラダやコロッケの具などは食材をゆでてからつぶすまでを自動で、オープンオムレツはまぜ技ユニットが卵を溶いてくれるため、材料をまぜるところから焼き上げるまで一貫して自動で調理できる。

「調理の準備から仕上げまで、ホットクックに任せられる工程を増やすことで家事の手間をさらに省ける」とシャープでは話している。

八巻 潔

八巻 潔

投稿者の記事一覧

株式会社ブレインズ代表
1979年「電波新聞社」に入社。
1996年家電・IT関連の出版社「リック」に入社。
「技術営業」「IT&家電ビジネス」編集長を経てリック専務取締役。
「ヤマダ電機に負けない 弱者の戦い方」(2008年)「家電製品アドバイザー試験 早期完全マスター」(2001年~2013年)などを出版。
2014年家電業界のジャーナリスト&コンサルタントとして独立。
2016年株式会社ブレインズ設立。

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地域店ドットコム運営元

株式会社ブレインズ

ブレインズのコンサル

地域店 コンサルティング

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