65歳以上のシニアに的絞る
総務省によると、2019年9月15日現在、65歳以上の人口は前年より32万人増加して3,588万人と過去最多となった。65歳以上の割合は前年より0.3ポイント増え28.4%と過去最高だった。ちなみに、世界201の国・地域の中で最も高い割合である。
家電業界で65歳以上のシニア層の取り込みに意欲的なのはコジマである。昨年10月に、65歳以上のシニアが加入できる新たなポイントカード「アクティブ65倶楽部」を立ち上げた。

コジマ全店で発行するカードで、通常のポイントにさらに2ポイントアップする。例えば通常10ポイント還元商品では、10ポイント+2ポイント=12ポイントが付与される。
地方の郊外店舗が多いコジマ。免許返納などで「自宅までの持ち帰りが大変」といった声に応えた「配送無料サービス」もカード特典に加えた。税込み3,000円以上の購入で指定エリア内の配送が無料になる。

高齢者で賑わうサポートカウンター
シニア向けサービスといえば、コジマ社員がお客に直接伺い地域のシニアの困りごとを解決する「くらし応援便」が市場に定着している。
2016年10月、「コジマ×ビックカメラ西友ひばりケ丘店」を皮切りに、全国53店舗で展開している(2019年10月現在)。コジマの店舗数は142店(2019年8月現在)。1/3以上の店が実施していることになる。
最短30分スピード配送(1,000円)や設置、修理品の回収、各種トラブルの点検、家電の使い方の相談などに対応する。ソリューションサービスとしては格安の料金を設定しているのがポイントだ。
例えば、シーリング照明取り付けサービス(1台につき1,500円)、電球交換サービス(1回に5個まで800円)、「商品の使用方法説明」(500円)、トラブル点検「TV・レコーダー」(1,500円)、トラブル点検「オーディオ・照明・エアコン」(1,000円)などのメニューを揃えている。
利用者は60代以上のシニア層が中心で、取組店では1日当たり平均6、7件の利用客があるという。


シニア層のスマートフォン所有率の高まりに伴って、賑わいを見せているのが37店舗で実施(2019年10月現在)している「サービス・サポートカウンター」だ。パソコンやタブレット、スマートフォンなどのデジタル家電の新規購入、買い替えなどの相談に応じ、中古品の買い取りや修理、困りごとなどにも対応している。
コジマ店舗の一次商圏は半径3~5㎞ほど。シニア向けに特化したサービスを展開することによって、お客と店との距離が縮む。街の電器店のように、お客が販売員を指名するという新たな販売スタイルを構築することができるかもしれない。
大手家電量販の郊外店舗で深刻なのは来店客数の減少。年率数%減少しているといわれる。お客が来なければお客宅に出向くか、お客が喜ぶサポートサービスを強化してお客に来てもらう。大手家電量販店も地域密着、顧客密着の営業スタイルを模索し始めている。