IoT家電

【第5回】IoT家電の基本のき

IoT家電を利用すると、家電をもっと便利に使え、暮らしが楽しくなります。自分に合ったIoT家電を選ぶのが一番ですが、それにはある程度、IoT家電を使いこなせる知識が必要です。

明日の天気を教えてくれる「エアコン」や「洗濯乾燥機」、冷蔵庫のある食材で美味しい料理のレシピを教えてくれる「電子レンジ」、自分の好みにあったテレビ番組を教えてくれる「液晶テレビ」などがあります。

そして、スマホがリモコン代わりになって、外出先でもテレビやブルーレイレコーダー、エアコン、照明機器などが操作できます。IoT家電はどんどん進化しています。

Q1 常時、コンセントにプラグを差し込む必要はありますか?

IoT機器は常時、家電のコンセントにプラグを差し込んでおく必要がありますか。

A 最近では、玄関の鍵やドア、シャッターまでIoT機器として家庭内に入ってきています。IoT家電は常に待機状態にしておくために、コンセントにプラグを挿し込んでおく必要があります。

▲IoT機器は常時コンセントにプラグを挿し込んでおく

電子レンジやコーヒーメーカーなどで、使用時のみにコンセントにプラグを挿し込み、普段はプラグをコンセントから抜いているケースがあります。この場合、いざスマホやタブレットのアプリで操作しようしても機器が反応しないケースが発生します。

使用時だけコンセントを挿入すると、IoT家電としての操作ができません。

長時間コンセントを挿入していないと、最初から設定をし直さなければなりません。

Q2 無線LAN対応の電子レンジ、電磁波は大丈夫?

無線LAN対応の電子レンジは電磁波で回線が切れると言われておりますが、大丈夫でしょうか。

A 電子レンジを使用中に、突然「無線LANが遅くなる」「回線が切れる」ケースがあります。そもそも電子レンジの周波数帯は「2.4GHz」。無線LANも同じ「2.4GHz」帯ですので、電波が干渉し合うのです。

もしもの時に備えて、無線LANの周波数帯を変更することをお勧めまします。 現状において、日本国内で使用できる無線LANの周波数帯は「2.4GHz」と「5 GHz」の2つです。

▲電子レンジの無線LANの周波数帯を変更してみる

ここでは、「5 GHz」のIEEE802.11n、IEEE802.11acの規格をお勧めします。

通信も高速で無線LAN通信も安定するからです。それでも無線LAN回線が安定しない場合は、「干渉波回避」機能などの内部設定を行います。

Q3 本体には何台まで接続できますか。

無線LANはIoT機器を何台まで接続できますか。

A 無線LAN機器にアクセスする台数は、メーカーや機器によって異なります。 一般的に、無線LAN機器に無線LAN経由で接続できる台数は10台~50台と言われています。

無線LAN機器によっては、10台以下の機種もあります。ここで、ポイントになるのが、「接続可能」と「登録可能」に分かれることです。同時接続は10台まで安定した無線電波で接続できます。しかし登録は50台までです。

最近では、無線LAN機器でもカテゴリーに分かれている機種があります。標準・スタンダードタイプ(一戸建て住宅・マンションタイプ)、IoT機器に特化した機種、ゲーミング機種などです。

標準・スタンダードタイプでも一戸建て住宅・マンションタイプなどに分かれますが、IoT機器に特化した機器が登場しています。PC/Mac・スマホなどの接続が可能です。

では、IoT機器に特化した無線LANとは、どのようなものなのでしょうか。

それは「メッシュWi-Fi」です。

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▲メッシュWi-Fiのイメージ

2019年は次々と「メッシュWi-Fi」搭載機器が発売されました。IoT機器に特化した条件としては、一戸建て住宅・マンション、2世帯、3世帯住宅などの全てを無線電波で網羅することが可能です。

「親機・子機」といったアクセスポイントを増やすことで、無線LAN電波を届けられます。メッシュWi-Fiはそれだけではなく、いろいろな機能を持っています。

例えば、子機の電波状況が不安定でも親機が補ってくれる、親機のアクセス機器台数が増えても子機がカバーしてくれます。

▲メッシュWi-Fi

現状の「メッシュWi-Fi」は、同一メーカーでなければなりませんが、それによってアクセスポイントの設定も、IoT機器側の端末機器の設定なども簡単です。 今後はメッシュWi-Fiの他にも「Wi-Fi 6」などの新規格が登場します。

筆者はメッシュWi-Fiの研修会に参加してきました。研修で使用した機種はバッファローの「WTR-M2133HP」、グーグル「GOOGLE Wi-Fi」です。今後は、この「メッシュWi-Fi」が主流になり、IEEE802 11acよりも早い「IEEE802.11ax」が日本でも認可されると思います。

「メッシュWi-Fi」は本当に素晴らしい規格です。ただ、グーグルの「GOOGLE Wi-Fi」は改善の余地ありです。接続すると回線が切れてしまうケースがありました。

Q4 IoT機器のセキュリティ対策について教えてください。

IoT機器のセキュリティ対策はどうすればいいのでしょうか。

A 現状のセキュリティ対策はIoT機器のアップデートになります。IoT機器のアップデートとは、端末機器メーカーからのアップデートをこまめに行うことです。登録したIoT機器をスマホ経由(メーカーアプリ)でアップデートを行います。

・ネットワーク機器のアップデート対策

無線LAN機器・インターネット回線モデムの「フォームウェア更新」「機器アップデート」などです。

自動設定されている場合もありますが、インターネット回線モデムに関しては、プロバイダーや通信会社などのレンタルが多いので、自分で設定しなければ自動更新しない場合があります。

セキュリティ対策で一番重要なのは、無線LANパスワードなどを安易に第三者に教えないことです。これは必ずお守りください。

・IoT機器の処分は必ず初期化する。

処分をする際、必ず初期化を行って下さい。無線LAN機器では無線LANルーター機器のセキュリティ対策ソフトウエアや対策機器もあります。

これまでは、個々のPC/MAC、スマホ/タブレットなどで行っていたセキュリティ対策ですが、無線LANルーターにセキュリティをかけることもできます。

一番のセキュリティはモデム・無線LANルーターなどのアクセスパスワードを読み取り不可能なパスワードに変更し、「root/user/admin/password」などは使用しないことです。

渡辺 圭

渡辺 圭

投稿者の記事一覧

IoT家電エンジニア、プラザイサム代表

1993年4月リコー入社。
1998年4月電器店「プラザイサム」入社。
デジタル家電に精通し、メーカーの研修センター講師も務める。「CompTIA A+」「CompTIA Network」「CompTIA hard」「CompTIA security」、「日商ビジネスコンピューティング データ活用2級・3級」、「パソコン整備士3級」「.com master basic」「.com master advance」、「Microsoft OS・Office trainer MCT各種」などの資格を取得。

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地域店ドットコム運営元

株式会社ブレインズ

ブレインズのコンサル

地域店 コンサルティング

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