IoT機器の接続について
「IoT機器との接続は難しいでしょう」。よく、こんなことを言われます。IoT機器と無線LANルータを接続するのは、それほど難しいことではありません。例えば、年末恒例の年賀状の作成。そのために、プリンターを買い替えたとします。
購入したのは最新の無線LAN対応のプリンターです。まずは、プリンターを無線LANに接続します。
そこで、無線LANルータのパスワード「13桁」を入力するのではなく、無線LANルータにある「AOSS」「WPS」「らくらく無線LAN」などのボタンを押すことから始めます。
次に、プリンターの設定画面から「無線LAN」ボタンを押して無線LAN接続します。無線LAN接続すると、どこでも気軽にプリンターを設置できるようになります。
では、無線LANで接続してスマホでの年賀状作成にとりかかりましょう。
まず、プリンターメーカーの「スマホで簡単年賀状作成」アプリをダウンロードします。このダウンロードもスマホのカメラアプリから「QRコード」を読み取るだけです。
IoT機器は、かなりの割合で無線LANと接続できます。IoT機器の接続設定をきちんとやれば、使い方は簡単だし便利な機能です。
Q1 無線LAN接続での注意点とは
「IoT機器」を無線LAN接続する際に、注意しなければならないことって何ですか。
A 本稿第3回目のQ2でも触れましたが、「固定IoT機器」と「移動IoT機器」がポイントになります。
固定機器というのはエアコンや洗濯機・冷蔵庫・照明器具などです。問題は完全に固定した設置場所に、無線LANが届くかということです。
これは、アクセスポイントなどの増設で解決できます。アクセスポイント(Wireless LAN access point)とは、パソコンやスマホなどの無線LANクライアント(無線端末)を相互に接続したり、他のネットワーク(有線LANなど)に接続する無線機の一種です。
スマホ本体やリビングや寝室などの電波状況をチェックしても全く問題はなかった。でも、その状況で「固定IoT機器」が接続できない、無線LANルータに接続設定ができない。こんなことはよくあることです。
一番多いのは、「接続設定の順番」が間違っているケースです。「AOSS」「WPS」「らくらく無線LAN」ボタンなどの「無線LAN暗号化パスワード」を入力できないIoT機器に対して「ボタン」のみで無線LAN接続するケースです。
基本的には子機(IoT機器)から親機(無線LANルータ)の設定に入ります。IoT機器の無線LANボタンを「長押し」し、ランプなどを確認した上で、親機(無線LANルータ)の「AOSS」「WPS」「らくらく無線LAN」ボタンを「長押し」するのです。
ポイントは子機・親機のボタンを一定秒数「長押し」することです。両機器を「設定状態」から「ペアリング(接続確認)」にするのです。また、2個のボタンの同時長押しもあります。これも秒単位の長押しが必要です。
子機(IoT機器)ボタンが「ペアリング状態」ではない場合は、親機(無線LANルータ)が「ペアリング」状態でも接続できません。まず、ボタンを長押しして、接続(ペアリング)設定を確認して下さい。
Q2 スマホ以外でもIoT機器は活用できる?
スマホがないとIoT機器は利用できないのですか。
A スマホだけではなくタブレット「Android/iOS」でも利用できます。IoT機器によっては、PC/Macからのパソコンでも利用できますがスマホ、タブレット、PC/Macを持ってなくても、スマートスピーカー、HMESや専用タブレットがあれば家の中のIoT機器を操作できるケースもあります。
ただ、IoT機器を完全に「操作・機器確認・制御」したいのであれば、スマホが必要です。そこではIoT機器を操作する際の「アプリ」がポイントになります。それぞれのIoT機器専用アプリをスマホにダウンロードする必要があります。
「エアコンは、このアプリ」、「ホームランドリーは、このアプリ」、「電気施錠は、このアプリ」――などIoT機器によってアプリが異なる場合があります。
IoT機器メーカーによってはアプリをダウンロードするだけでなく、メーカーの「ユーザー登録」が必要になります。
Q3 通信会社を変更した場合、IoT機器の設定はどうなるの?
スマホを購入した際、家の中のインターネット回線もこれまでの通信会社から新たに変更しました。IoT機器の設定なども変更する必要はありますか。
A3 一番気をつけなければならないのは、変更した通信会社の通信開通日のモデムの設定です。例えば、「認証ユーザー名」、「認証パスワード」などの設定が必要になります。
これはスマホやタブレットでもモデム内の設定変更は可能です。この場合、「認証ユーザー名」「認証パスワード」をモデム内に入力するので、PC/Macなどのパソコンからの設定をお勧めします。
これまで使用していた「モデム」を変更する際、光ケーブルなどの外線工事がある場合は一度、全てのIoT機器を「再起動」した方がいいでしょう。