IoT家電

連載「IoT」家電集中講座⑥ 情報の入力を支えるセンサー技術 (3)

世界に誇る日本のセンサー技術

IoT家電では、人間が機械を操作しなくても自動的に機能が働くケースが少なくありません。

人の動きを察知して室内に人がいるか判断する、気温や湿度に合わせてエアコンの設定を変える、空気の汚れを検知して空気清浄機能を稼働させる、室内の形状を把握して掃除をする。

IoT家電が話題になる前から多くの家電に搭載されているこれらのセンサーは、IoT家電が最適な動作をするための重要な情報入力となります。

特定の状況になったら、AIが判断し機器の動作内容を決める(あるいはユーザーに提案したり知らせる)。つまり、センサーが機器の動作のきっかけとなる「スイッチ」の役割となるのです。

さらには、インターネットを通じてセンサーで得られた情報がクラウド上のAIに集積されることで、AI自体の学習も進みます。

家電ではテレビや照明、洗濯機などに使われている赤外線や紫外線を検知するセンサー、エアコンや調理家電の温度を測るときに用いられる温度センサーなどさまざまなセンサーが搭載されています。

高解像度・高感度のセンサー開発

センサーの画素数は従来の80倍

このIoTを支えるセンサー技術において、日本は世界トップシェアを有しています。例えば、三菱のエアコンには人工衛星「だいち2号」に使われた赤外線センサー技術が搭載されているモデルがあります。

高解像度・高感度の「サーマルダイオード赤外線センサー」です。三菱によるとセンサーの画素数は、従来のエアコン比の80倍、感度は2.5倍になっているとしています。まさしく、この分野では世界を大きくリードしている技術なのです。

川添 聡志

川添 聡志

投稿者の記事一覧

2004年家電・IT関連の出版社「リック」に入社。
「IT&家電ビジネス」編集長。
家電量販企業の店長研修やメーカー研修、機関投資家向けセミナーなどの講師としても活動。
2013年大手家電量販企業に入社。
営業企画部、経営企画部、プロジェクトチームのリーダーも兼務。
2018年家電コンサルティング&ライターとして独立。

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ブレインズのコンサル

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