IoT化により、家電の使い方も変わります。従来は、ユーザー自身が操作を覚え、自分の使い方に合わせて設定などを変更しました。
IoT化することで、機器自身がユーザーの使い方を学習したり、天気や気温などの状況に合わせて賢く提案したり、自動で最適な動作をするようになります。ユーザー自ら難しい操作や設定をする必要がなくなるのです。
購入後の家電をアップデート
それだけではありません。ユーザーが家電を利用する情報がインターネットを通じてメーカーのデータベースなどに蓄積されることで、購入後の家電が新たな使い方モードが追加されるなど、機能アップすることも可能になります。ユーザーが増えれば増えるほど、使えば使うほど家電が賢くなっていくのです。
現在のところ、冷蔵庫や洗濯機、掃除機や炊飯器など数多くの家電において、性能や機能が大きく向上する余地はないといわれております。実際、普及した家電は買い替えサイクルが長くなり、買い替え動機も「故障」が大半を占めるようになりました。
しかし、これはあくまで家電単体の話です。IoTで“つながる”ことで、従来とは全く違う、家電の新しい存在価値や発想を生み出します。家電販売店にとって、IoTは大きなビジネスチャンスになるのです。
ちなみに、IoTでつながるモノは電気製品だけではありません。洋服や靴、植物やペット、ときには人間も含まれます。
もちろん、直接ネットワークにはつながらないので、センサーで色や温度、動きなどを検知し情報を得ます。例えば、スマートウォッチで心拍数を測っている人間、センサーで汚れを調べる空気などもネットワークに“つながって”いる「モノ」といえるのです。