GfKジャパンは8月22日、全国の有力家電・IT取扱店の販売実績データなどを基に2021年上半期(1-6月)の家電の販売動向を発表した。
それによると、家電小売市場規模は、前年同期を5.6%上回った。1~2月は前年から続く巣ごもり需要、テレワーク需要が押し上げ要因となった。3~5月は前年が新型コロナウィルス感染拡大に伴う外出自粛や店舗の休業・時短営業などにより需要が停滞していた時期にあたるため、相対的に前年比が上昇した。
6月は前年に特別定額給付金の支給が開始された他、気温の高い日が続いたため、前年を大きく下回ったが、上半期合計では5月までの好調が寄与した。
製品分類別では、前年販売が大きく落ち込んでいたスマートフォンを含む電話関連製品が対前年で約3割増と全体の伸びに寄与した。テレビの買い替え需要に支えられたAV関連製品、巣ごもり消費の継続がプラスに働いた小型生活家電も前年を上回った。
下半期は前年を大きく下回る
販売形態別ではオンライン販売の伸びが継続し、上半期の販売金額では2ケタ増を維持した。この結果、上半期の家電小売市場規模におけるオンライン販売の構成比は前年同期を1%ポイント上回り20%となった。
前年の下半期はコロナ禍による巣ごもり需要、テレワーク需要の高まりから家電の需要は非常に高いレベルにあった。この結果、20年下半期の家電市場規模は2014年以降最大であったため、今年の下半期は前年を大きく下回る可能性がある。通年で見た場合も前年をやや下回るものと見ている。