現在の灯油店頭現金価格の全国平均は1,860円(18L)、1Lあたり約103円と値上がりしている。2014年11月以来、6年11か月ぶりの高値である。燃料費の高騰で電気代も値上がりしており、家計の圧迫が懸念されている。
気象庁が発表した「エルニーニョ監視速報」によると、今年の秋から冬にかけて平常の状態が続く可能性もある(40%)一方、ラニーニャ現象が発生する可能性の方がより高い(60%)としている。
ラニーニャ現象が発生した昨冬は、強い寒気が流れ込み大雪となった地域もあった。今年も寒くなる可能性がある。今後10日間では、東京でも最低気温が10度の予報も出ており寒さが増してくる見通しだ。
強い寒波が到来した昨年12月中旬から今年1月にかけて、ダイニチ工業では主力の石油ファンヒーター需要が急増した。昨年12月の出荷台数は前年同期比約160%、1月は約 400%となった。石油ファンヒーターの速暖性やパワフルな暖房能力が改めて評価される形となった。
石油ファンヒーターの賢い使い方
灯油価格や電気代が高騰する中で、同社は石油ファンヒーターの賢い使い方を提案している。
- 石油ファンヒーターは 「冷気を背にして」置くのが◎
石油ファンヒーターを置く最適な場所は、大きな窓の前など「冷気の入ってくる場所」。窓に背を向けておくことで、冷たい空気を石油ファンヒーターが吸い込み、暖かい空気に変えて部屋全体に循環させる。
窓やドアの隙間から熱が逃げないようにするのも効果的。「窓専用断熱シートを貼る」、「冬は厚手のカーテンに替える」、「ドアに隙間を埋めるテープを貼る」なども有効である。
- ファンフィルターのほこりを取る
背面の空気取入口を掃除するのも、簡単で効果的な節約技。ここにほこりがたまっていると、空気が取り込みにくくなって温風が弱まるので、部屋の一部しか暖められないムダな運転をして、余分に灯油を消費してしまうからだ。同社は週1回のファンフィルターの掃除を勧めている。
- 省エネ機能を活用する
石油ファンヒーターには、灯油を節約する機能が搭載されているタイプがある。例えば、人感センサーで、人がいないときは自動消火したり、自動で着火と消火を繰り返してお部屋の暖まりすぎを防ぐ。節約機能を使えば、自分では何もしなくてもラクに灯油が節約できる。