コロナ前とコロナ後では世界の景色が一変すると言われる。ビジネスの世界ではアナログからデジタルへと一気に加速する「デジタルシフト」が鮮明になるだろう。
デジタルシフトによって、どういった活動が衰退し、普及するかという視点で家電業界の変化を考えてみた(衰退⇒普及)。自店はどのように変化しているのだろうか、あるいは変化しなければならないのか。ウイズコロナの大きな課題として、下記の項目をチェックしてほしい。
(1)モノビジネス(売買差益ビジネス)
⇒ソリューションビジネス(困りごとサポート)
(2)リアルイベント(合展/個展)
⇒バーチャルイベント(ライブコマースなど)
(3)御用聞き(訪問販売)
⇒デジタルマーケティング
(4)メーカー/販社の営業マン
⇒メーカー/販社のオンライン営業
(5)アナログの顧客管理(紙の顧客台帳)
⇒デジタルの顧客管理(デジタルツールを活用した顧客管理)
(6)サービスの無償化
⇒サービスの有償化
(7)オフライン会議/セミナー/研修
⇒オンライン会議/セミナー/研修
(8)実店舗(リアル店舗)
⇒仮想店舗(ネット販売)
(9)現金商売
⇒キャッシュレス
(10)モノづくり(プロダクトアウト)
⇒モノづくり(ユーザーイン)
(11)BtoC
⇒DtoC
(12)単品家電
⇒IoT家電
DtoCとは何か
ちなみに、(11)のDtoC(Direct to Consumer)とは、メーカーが直接消費者とやり取りし、自分たちの商品を販売するビジネスモデルである。メーカーにとっては中間業者を介さないので、利益率を大幅にアップでき、広告費用なども抑えられる。
最近のDtoCのトレンドは、中小メーカーや個人メーカーの参入が活発になっている点だ。SNS(ソーシャル・ネットワーキング・サービス、交流サイト)を活用しながらユーザーを増やし、口コミなどによって売り上げを伸ばしている。
中小メーカーが取り組む利点は、大手とは違って小ロットから生産できる点にある。しかも、消費者評価や消費者ニーズなどのデータが直接入手できるので、中小でも新たな商品開発にチャレンジできるという利点がある。