3拍子揃った調理家電
シャープが食材をセットするだけで調理できるヘルシオ ホットクック(以下ホットクック)を発売したのは2015年11月。発売以降、売れ行きは順調で2019年9月には累計20万台を達成した。
ホットクックは、「無水調理」「自動調理」「予約調理」を実現した画期的な調理家電だ。その中でも、ユーザーに高い評価を得ているのが、食材に含まれている水分を利用する無水調理である。
このホットクック、人気の秘密は食材と調味料を鍋に入れ、スタートボタンを押せば、後はほったらかしでも美味しい料理を作ってくれるところにある。
ホットクックという名称の由来も、「ほっとく(お任せ)」+「クック(料理する)」を掛け合わせたものだという。
購入者の満足度が高いのもホットクックの大きな特徴だ。「当社の調査ではほぼ8割のユーザーが週2回以上使用しており、1台あたりの週平均調理回数は3.5回と高い頻度で使われています」(シャープ)。
そのホットクックに新たな仲間が登場した。昨年11月に発売された容量1Lの「KN-HW10E」である。ホットクックは2~6人向けの2.4Lタイプ、2~4人向けの1.6Lタイプをラインアップしているが、新たに1〜2人向けの1Lタイプが加わったというわけだ。
シャープの調査でも、実際にホットクックを使っているユーザーは夫婦と子供の世帯が61%、1~2人世帯が33%という構成で、想定よりも少人数世帯が多かったという。
さらに、新モデルでは「サイズが大きくて置き場所に困る」、「1人分のメニューに対応していないので多めに作る必要がある」という声にも応えた。
新モデルの本体サイズは、220×305×240mm(幅×奥行き×高さ)とコンパクト化を図り、設置幅220mmは従来モデルより40%削減し、キッチンなど限られたスペースを有効活用できる。
新モデルでは新たに搭載された機能がある。付属の蒸しトレイを使用することで、2種類の料理を同時に作れる「上下2段調理」機能だ。例えば、お米を入れた内なべの上に野菜を入れた蒸しトレイを載せると、炊飯と蒸し野菜の同時調理ができる。
蒸しトレイには穴が開いているが、におい移りを防ぎたいときは蒸しトレイにアルミホイルを敷けば解決できるという。炊飯と同時におかずも作れるので、調理するのが面倒という単身世帯のニーズを掘り起こせそうだ。