今月のテーマは「低温調理器」。国内市場では業務用が中心だったが、昨年あたりから家庭用が注目されている。レストランの味を自宅でというわけだ。そのPOPを作ってみよう。
■市場背景
低温調理器が人気だ。背景にあるのは空前の肉ブーム。肉のカジュアル化が進み国産A5ランクの高級牛肉、いわゆる霜降りよりも脂分が少なく食べやすい、安価な赤身肉の需要が急増している。
こうした肉ブームを背景に需要が急増しているのが「低温調理器」。主な購入層は60歳以上のシニア男性だ。特に団塊の世代の肉好き、料理好きの男性で、30代~40代の団塊ジュニアの調理男子も多いという。
商品の特徴
低温調理器とは、従来の加熱方法と違い低温で長時間調理することによって肉や魚などのタンパク質の凝固や水分の減少を最小限に抑える調理器。肉の旨味を落とさず柔らかく仕上げられるのが最大の特徴だ。
肉の調理では鍋などに張った水を循環させながら温め、空気を抜いて真空包装した食材を湯せんする。低温調理器は食材に含まれるタンパク質が硬くならない温度帯(60度以下)で、お湯を一定温度にキープするのが大きな役割。
「ほったらかし家電」ともいわれる低温調理器。準備した食材を温めた水の中に入れておくだけで料理ができるという簡便性、安価な食材でも低温調理すると料理がおいしくなるというのも人気の秘密になっている。